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広島税理士法人井戸端会議『感染症予防と「仕掛学」』

2020/02/04 [TUE]
問題です。南アフリカで、感染症にかかる率を劇的に減少させた身近な習慣とは?
 
それは「手洗い」だそうです。衛生環境が悪いため、チフスや下痢、肺炎などの感染症による子供の死亡率が高い南アフリカにおいて、「感染症の多くは、石けんでこまめに手を洗うことで防げる」という考えで、世界保健機関(WHO)が現地で石けんを配りました。その結果、貧困街における感染症の発症が劇的に低下したとのことです。
 
それだけでと思いたくなりますが、秘密は配られた石けんに隠されていましたようで、隠されていたのは特別な石けんではありません。それはミニカーやフィギュアなど子どもたちが欲しがるオモチャです。石けんにはそうしたおもちゃを埋め込んであったのです。
すると、子どもたちは透けて見えるオモチャを手に入れたいがために、石けんを早く使い切ろうと一生懸命手を洗い、顔や体も石けんで洗うようになったとのことです。
 
こうした簡単なことで病気を防げると分かっていても、病気はなかなか防げませんが。
 
消毒液のボトルが病院玄関に常時設置されているのをよく見かけますが、実際に利用しているのは少数派と聞きました。「仕掛学」の第一人者である松村真宏氏は、良い仕掛けとはタネがばれた時に笑顔になるものだと言っておられます。
たとえば、「男子トイレに的を描くだけでつい狙いたくなり、飛び散りが防がれ清掃コスト減につながる」「ゴミ箱にバスケットゴールを付けるだけで『ポイ捨て禁止』の看板より効果を得られる」などなど、仕掛けられる側がついしたくなる目的をどのように用意するかがポイントのようです。
 
つい健康の話からそれてしまいましたが、そんな「仕掛学」は健康だけでなく、家庭での日常生活やビジネスなどいろいろなシーンでの問題解決に役立ちそう。
 
広島総合税理士法人