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教えて!相続先生『相続放棄と遺産分割協議の相違点』

2020/02/14 [FRI]

問) 遺産分割協議で長男が全財産(借入金などの債務を含む。)を相続することとなりました。

   この場合、他の相続人はわざわざ相続放棄の手続きを取る必要はないですよね。

 

答)1 相続の効力

    人の死亡によって相続が開始すると、亡くなった人の全ての財産及び債務は相続人に承継されます。

 

  2 単純承認

    相続人が亡くなった人の全ての財産及び債務を承継することを単純承認といいます。

    単純承認がなされた場合、仮に債務の価額が財産の価額を上回るときでも、

    相続人は自らの財産で債務を弁済する義務を負うことになります。

    なお、単純承認は何らの手続きをする必要はありません。

 

  3 相続放棄

    亡くなった人の債務の価額が財産の価額を上回る場合、

    単純承認すると相続人に不利益をもたらすことがあります。

    このため、相続人には、自らの意思で相続しないことを選択する自由が認められています。

    相続放棄する場合には、亡くなったことを知った日から3か月以内に

    家庭裁判所へ手続きをとる必要があります。

 

  4 遺産分割協議

    相続人が数人いる場合、誰が、何を、いくら相続するか相続人全員で

    決めることを遺産分割協議といいます。

    遺産分割協議において、ある相続人は財産を全く相続しないことを

    取り決めることもできます。

 

  5 相続放棄と遺産分割協議の相違点

    ある相続人が相続放棄をするとその人は相続人とはなりませんので、

    財産も債務も相続することはありません。

    一方、遺産分割協議において財産を相続しないことを取り決めたとしても、

    亡くなった人の債務を免れることはできません。

    したがって、ご質問の場合において、亡くなった人の債務の価額が財産の価額を上回る場合には、

    相続放棄しない限り、債務の弁済を免れることはできません。

 

広島総合税理士法人