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広島税理士のひとりごと『流行調査 outbreak investigation 』

2020/05/10 [SUN]

新型コロナ肺炎の流行で、流行調査outbreak、疫学Epidemiology(疫学調査、公衆衛生学、流行調査等)の用語が新聞紙上等で使用されています。

 

新たな感染症が発生した場合、感染原因の調査、感染防止のための対策、感染拡大の抑え込み、治療薬の調査・開発、ワクチンの開発の過程を経て、感染症の終息宣言に通じることとなります。上記の用語は其々の過程における調査手法等に対して使用されます。

 

疫学調査は、健康関連用語では、病気の原因と思われる環境因子を設定し、その因子が病衣を引き起こす可能性を調べる統計学的調査です。よく知られた例は、喫煙と肺がんの関係、飲酒と肝胆膵がんの関係があります。調査手法としては、タバコを吸う人の集団と吸わない人の集団の肺がん罹患率を比較して、喫煙量に対する危険の度合いを調査されます。危険の度合いは相対危険比と呼ばれ、「ある環境因子により病気の発生率が何倍であるか」で示されます。

 

原子力防災基礎用語としては、ヒト集団(コホート)を対象として、疾患の分布、増減などを調査することにより、疾病等と考えられる原因との間の因果関係を統計学的に推定するために行われます。原爆被者の放射線被ばくの影響調査にこの手法が利用され、レントゲン等の低線量被の数値基準等が公表されている。広島・長崎で活動している、公益財団法人放射線影響研究所が行っている、研究活動です。

 

つまり、疫学とは、個人ではなく集団を対象として疾病(病気)の発生原因や流行状態、予防などを研究する学問です。もともとは伝染病が研究対象でした。医学の領域というよりも、統計学の領域といえるもののようです。

その後、近代化につれ、公害・事故などの人災、地震などの天災、往通事故、がん、生活習慣病と研究対象は多様化しています。疫学は公衆衛生と予防医学への基礎を提供する領域として、また疾患への危険要因及び最適な治療方針決定への実証的な根拠に基づく医療(evidence-based medicine EBM)として評価されます。

 

Covid-19(新型コロナウィルス感染症)では各国の疫学調査対応は異なり、統計学的調査を優先したPCR検査を増強した国と医療崩壊防止に重点を置き統計学(疫学)を軽視した国で、最終的には歴史が評価する様相となっています。

 

コロナ感染症による、社会生活の混乱の回復、罹患患者の方々の回復が一日でも早く訪れることを祈るのみです。

 

広島総合税理士法人 河野 隆