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広島税理士のひとりごと『ゴーンショック』

2019/01/15 [TUE]

昨年11月に日産自動車のカルロス・ゴーン元会長が逮捕されて以来、毎日のように報道がされている。事件の内容や論点についてはマスコミの報道を見ていただければと思うが、会計の観点から3点ほどお話ししたい。

 

1.株価に連動する成果報酬を含め、後払いでも報酬が決定した時点で会計上費用計上し、開示が必要である。具体的には、報酬が確定した期の決算において、先送り分については引当金として計上する必要がある。今回の事件で焦点となっているのは将来受け取る額が決定していたかどうかである、この焦点について今後の裁判を見守りたい。

2.今回の事件を受け、注目されているのは日本企業の役員報酬の水準である。事件が起きた原因の一つとして、日本の役員報酬の水準が欧米と比較して著しく低いことが指摘されている。グローバル化の中で優秀な人材を呼び込むためには水準も上げていく必要がある。間違いなく今後日本の役員報酬の水準が上昇していくと思う。その反面、開示等の側面で厳しく監視していく必要がある。

3.もう一つの背景は役員報酬の決定方法・支払方法だ。具体的には、経営者に対するインセンティブ報酬についてだ。業績や株価を上げれば報酬も上がることで経営者の意欲は高まる。株価や売上高、利益などの指標に連動して額が変わる仕組みは欧米が先行しており、達成度に応じて自社の株式を与える報酬が世界の主流となっている。インセンティブ報酬は多くの形態があり、税制との関係から新しい形態がどんどん生まれている。

こうした形態に応じてどのような会計処理をすべきかの明確な指針が日本にはない。できるだけ早い時期に会計処理基準を整備する必要があると考える

     

     広島総合税理士法人

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